下肢のむくみの原因は色々あります。
が、若い女性のむくみは、上記の原因であることは珍しいです。
若い方は基本的にお元気で、心臓や腎臓や栄養状態が悪いことはありませんから。
足がむくむ、だるいという症状で受診される若い女性の多くは、立ち仕事による「病気ではない」むくみであることが多いです。
ただし、ときどき立ち仕事でもないのに急にむくみが出てきたという「珍しいむくみ」があります。
「好酸球性血管性浮腫」という病名があります。
20代の女性。
1ヶ月前から両足のむくみを自覚し治らない。近くのクリニックを受診したが原因不明で、治らないので当院を受診されました。
Pitting edema(圧痕性浮腫)といって、指で押すと痕が残る強い浮腫を認めます。
よく診察すると、足と手首にじんま疹を認めます。
また、前医の採血結果を確認すると、白血球のうち好酸球の割合が異常に増えています。
これらの結果から、「好酸球性血管性浮腫」を疑いました。
比較的珍しい病気ですが、自然に治るものが多いようです。
ただのむくみ、心配なむくみ、むくみといっても様々です。